ウェブマスター検定1級とは?取得がおすすめの人の特徴とメリット・合格率を解説
スキルアップ公開日:2024年12月5日 更新日:2024年12月25日

ウェブマスター検定1級は、全日本SEO協会が主催する「ウェブマスター検定の最上級資格」です。Webマーケティングにおいてアクセス数を増加させたい人やWebサイト運営での炎上・法的リスクを回避するスキルが身につきます。
当記事では、以下のことがわかります。
この記事でわかること
- ウェブマスター検定1級の受験資格・合格基準
- ウェブマスター検定1級の取得がおすすめな人
- ウェブマスター検定1級で得られるメリット
最後まで読めば、ウェブマスター検定1級の取得メリットや合格率がわかり、申し込み手続きに移れるでしょう。
目次
ウェブマスター検定1級の概要!受験資格や合格基準は?
ウェブマスター検定1級の受験資格や合格基準は、以下の表をご覧ください。
項目 | 内容 |
出題範囲 |
※ウェブマスター検定1級は、4級~1級のすべての公式テキストが出題範囲 |
出題形式 |
|
試験時間 | 60分 |
試験形態 |
選択式試験 ※指定の試験会場で主権 |
料金 |
8,800円(税込) ※再受験も同一料金が発生 |
試験日程・試験会場 | 地域により異なる |
受験票 | 申込番号が受験票になる |
持ち物 |
鉛筆・消しゴム ※公式テキスト・問題集の参照不可 |
合格基準 | 得点率の80%以上を獲得した人 |
結果通知 |
|
認定書 | 発行料・郵送料無料で認定書を発行 |
ウェブマスター検定1級の合格基準は、得点率の80%以上です。全80問中、64点以上を正答した人が合格となる計算です。
また、ウェブマスター検定1級を取得すると、認定ロゴを使用できます。自分の名刺・印刷物・ Webサイトに掲載することが可能です。
ウェブマスター検定1級の取得がおすすめな人の6つの特徴
ウェブマスター検定1級の取得がおすすめな人の特徴は以下の6つです。
- Weマーケティングを行い、さらにアクセス数や売上を向上させたい
- サイトのデータを活用して問題点を特定し、改善策を学びたい
- 分析結果をもとに、アクセス数やコンバージョン率の向上を目指したい
- 口コミを効果的に集め、地図検索で上位表示を実現するスキルを習得したい
- Webサイト運営での法的リスクを回避する知識を得たい
- プロジェクトを円滑に進めるための外注業者やチームの管理スキルを磨きたい
ウェブマスター検定1級は、上記の考えを持つ人におすすめの資格です。
ウェブマスター検定1級の8つのメリット
ウェブマスター検定1級のメリットは以下の8つです。
- データ解析ツールの使い方の理解が深まる
- 地図検索において上位表示が狙える
- アクセス数や売上の改善につながる
- Webサイト運営チームのマネジメント方法がわかる
- Webサイトの法的リスクを避けられる
- SNSの炎上リスクが管理できる
- 外部企業との契約トラブルが予防できる
- 転職や案件獲得に有利に働く
ウェブマスター検定1級を取得すると、さまざまなメリットが得られます。ここでは、各メリットの詳細を解説します。
データ解析ツールの使い方の理解が深まる
ウェブマスター検定1級では、データ解析ツールを使いこなすスキルが習得できます。特に、2023年7月にバージョンアップされたGoogleアナリティクス4(GA4)の活用法について詳しく解説されており、データの見方やサイト改善に必要な分析方法を学ぶことが可能です。
また、Googleサーチコンソールを利用した検索パフォーマンスの把握や、競合調査ツールを活用した他社サイトの戦略分析も含まれています。各ツールの効果的な使い方を理解することで、自社サイトの改善点を見つけ出し、アクセス数やコンバージョン率の向上を目指せます。
ウェブマーケティングの現場で即戦力となるスキルを身につけたい人にとって、ウェブマスター検定1級のカリキュラムは非常に有益です。
地図検索において上位表示が狙える
ウェブマスター検定1級では、Googleマップを活用した地図検索で上位表示を目指すための具体的な方法を学べます。
公式教材はガイドラインに準拠しつつ、自社の商品やサービスに対する高評価の口コミを集めるための実践的な手法を解説していることがポイントです。また、カリキュラムで学ぶ方法は、売上アップや集客力の向上にもつながります。
口コミは地図検索の順位向上に直結し、ローカルSEOの成功に欠かせない要素です。しかし、多くの企業が、顧客からの良い口コミを集めることに苦労しています。
ウェブマスター検定1級を学習することは、地図検索での上位表示を狙うための戦略を体系的に学べるのが大きなメリットです。
アクセス数や売上の改善につながる
ウェブマスター検定1級なら、Webサイトのアクセス数や売上を効果的に改善する方法を学習できます。GA4・サーチコンソール・競合調査ツールを活用し、どこにアクセス数を増やす余地があるのか、データで明確に把握するスキルが身につきます。
さらに、訪問者を購入や申し込みといった具体的な行動へと促す「コンバージョン率(成約率)」の改善方法についても、実践的なノウハウを提供していることが特徴です。
カリキュラムの知識を活かすことで、単にアクセス数を増やすだけでなく、売上アップにも直結するサイト運営が可能になります。
Webサイト運営チームのマネジメント方法がわかる
ウェブマスター検定1級では、Webサイト運営を成功させるためのチームマネジメント方法を学べます。一人の担当者に依存せず、社内に効率的なWebチームを構築するためのステップを解説しているのです。
必要な人材の採用方法・適切な役割分担・入社後のメンバーを効果的に管理する方法がカリキュラムに含まれており、企業のDX化(デジタルトランスフォーメーション)を実現する基盤を築けます。チームで取り組むことで、継続的なアクセス数の増加や売上の向上を図り、Web運営における長期的な成功が目指せるでしょう。
チームマネジメントの知識は、ウェブマスター検定1級を取得する大きなメリットの一つです。
Webサイトの法的リスクを避けられる
ウェブマスター検定1級では、Webサイト運営に伴う法的リスクを回避するための知識が習得可能です。
企業のサイト運営では、著作権・個人情報保護・不正競争防止法など、さまざまな法的問題が発生する可能性があります。法的リスクに適切に対応しないと、企業の評判や信頼性が損なわれる恐れがあるのです。
カリキュラムでは、現役の弁護士が監修した最新の防止策や対処法を提供しており、リスクを未然に防ぐ方法を学べます。法的なトラブルに強いサイト運営スキルを身につけると、企業の継続的な成長を支えられるようになるでしょう。
SNSの炎上リスクが管理できる
ウェブマスター検定1級は、SNSやGoogleレビューで発生しがちな炎上リスクとネガティブな評判を管理するスキルが学べます。特に注目されるのは、米国で普及しているオンライン評判管理(ORM)の考え方を基にした、ネガティブレビューの効果的な排除策や防止策の解説です。
SNSやレビューサイトでの悪評が広がると、企業の信用やブランドイメージが大きく損なわれる可能性があります。1級のカリキュラムでは、炎上リスクを未然に防ぎ、適切に対応する具体的な方法の学習が可能です。
企業の評判を守るための実践的な知識を身につけられる点が、ウェブマスター検定1級のメリットだといえるでしょう。
外部企業との契約トラブルが予防できる
ウェブマスター検定1級なら、外部企業との契約時に起こりやすいトラブルを未然に防ぐ方法を習得できます。
ウェブサイト制作の外注や、Webマーケティングの代行業者との契約では、契約書の確認不足や内容の理解不足が原因で問題が発生することがあります。発注内容のやり直し・追加の事後処理などが必要となり、本業に支障をきたす場合も少なくありません。
ウェブマスター検定1級では、契約書の正しい確認方法や、契約時に注意すべきポイントを学び、トラブルを回避するための対策が身につきます。スムーズな外注管理が可能となり、企業の運営効率を高めることが可能です。
転職や案件獲得に有利に働く
ウェブマスター検定1級を取得すると、転職活動やWeb関連の案件獲得において有利になる可能性があります。特に、Web業界では実務経験とともに、基礎知識から高度なスキルを持っていることが求められます。
ウェブマスター検定1級の資格保有によってWebサイト運営のスキルが証明され、採用担当者やクライアントからの信頼を得やすくなるのです。また、未経験からWebマーケターを目指す場合でも、資格があることで基礎知識が備わっていると認識され、教育コストを抑えられる点が評価されます。
ウェブマスター検定1級を取得すると、転職や新しいプロジェクトへの挑戦時に、自信を持ってスキルをアピールできるでしょう。
ウェブマスター検定1級の2つのデメリット
ウェブマスター検定1級の2つのデメリットは以下の2つです。
- 受験費用+公式教材購入費用が発生
- 地方は年1~3回しか試験が開催されない
ウェブマスター検定1級の勉強を始める前に知っておいてほしい注意点があります。ここでは、ウェブマスター検定1級のデメリットを詳しく解説します。
受験費用+公式教材購入費用が発生
ウェブマスター検定1級を受験するには、受験費用と公式教材を購入する費用が必要になります。
項目 | 費用 |
受験料 | 8,800円(税込) |
公式テキスト | 4,642円(税込) |
公式問題集 | 2,552円(税込) |
合計 | 15,994円(税込) |
上記の費用は、ウェブマスター検定1級の公式テキスト・公式問題集を購入したときの価格です。トータルで1万円を超える支出が見込まれます。
また、ウェブマスター検定1級は2〜4級の内容も出題されます。いきなり1級を受験する場合は、2〜4級の公式テキスト・公式問題集も揃える必要があるでしょう。
ウェブマスター検定1級に挑戦する人は、事前に必要な費用を把握しておくことが重要です。
地方は年1~3回しか試験が開催されない
ウェブマスター検定1級の試験は、地方の場合は年1〜3回しか開催されません。
那覇では年1回、札幌・新潟・仙台・広島・福岡・京都・神戸・横浜は年2回の日程です。そのほかの地域(東京以外)は年3回の実施が予定されています。
ウェブマスター検定1級は全国12ヵ所で試験が実施されていますが、地域によって開催回数が異なることを覚えておきましょう。
さらに、地方の試験会場は受付人数が限られているため、申し込みが遅れると枠が埋まってしまうリスクもあります。地方在住の受験者はスケジュールを早めに確認し、試験日程に合わせた計画的な準備が必要です。
ウェブマスター検定1級の合格率・難易度を解説
ウェブマスター検定1級の合格率は以下のとおりです。
年度 | 1級 | 2級 | 3級 | 4級 | 全級平均 |
2023年 | 86% | 87% | 89% | 91% | 89% |
引用元:全日本SEO協会
主催者の全日本SEO協会が発表している合格率を見ると、どの等級も80%を超えていることがわかります。そのため、ウェブマスター検定1級の難易度は、それほど高くはないといえるでしょう。
ウェブマスター検定1級の難易度に関する口コミ
◆ウェブマスター検定1級の認定証が届きましたー。実は3ヶ月以上前に届いてたけど忙しくて放置してしまってた…(汗)。得点率80%以上で合格のところ80問中76問正解。SEO検定の姉妹資格的な感じでなかなか勉強になりますが、1級でもそこまで難しくはないと思う。
試験日:2024年4月7日 資格数:676種967個
引用元:X
ウェブマスター検定1級 終了(自信あり)
80問中50問が問題集の使い回し
引用元:X
ウェブマスター検定1級 (11/17受検) 合格
結果通知が郵送にしては早い
引用元:X
ウェブマスター検定1級を受験し見事合格した人の口コミを見ても、難易度は高くはないことがわかります。また、ウェブマスター検定について「1〜4級まで公式教材のラインナップが充実している」という点を評価している人もいました。
ただし、ウェブマスター検定1級はなんとなくの知識で受験しても合格する確率は低いため、公式テキスト・公式問題集のインプットとアプトプットを繰り返して挑んでください。
ウェブマスター検定1級に合格するための勉強時間
ウェブマスター検定1級に合格するための勉強時間は、140時間程度です。
1日2〜3時間を目安に勉強すると、1ヵ月半〜2ヵ月半の勉強時間になるでしょう。休日にまとめて勉強した場合は、勉強時間をさらに短縮できる可能性があります。
ウェブマスター検定1級はより実務的な内容が含まれるため、Webマーケティングの実務・業務を意識しながら勉強するのがおすすめです。
ウェブマスター検定1級の試験日程と申し込み方法
ここでは、ウェブマスター検定1級の試験日程と申し込み方法を解説します。以下に、東京都の試験日程を掲載します。
開催日 | 試験時間の選択 |
2024年12月22日(日) 東京国際フォーラムG棟 G502 【申込み締切日】 2024年12月18日 24時まで |
09:30-10:30 11:00-12:00 13:00-14:00 14:30-15:30 |
2025年01月26日(日) 東京国際フォーラムG棟 G502号室 【申込み締切日】 2025年01月20日 24時まで |
09:30-10:30 11:00-12:00 13:00-14:00 14:30-15:30 |
現在発表されている試験日程は2回分です。2025年2月以降の試験日程は、まだ全日本SEO協会から発表されていません。
そのほかの地域に関しては、全日本SEO協会の公式ホームページを確認しましょう。
【申し込み方法】全日本SEO協会の公式ホームページから手続き
ウェブマスター検定1級の申し込みは、全日本SEO協会の公式ホームページからWeb上で手続きします。
- 全日本SEO協会の公式ホームページにアクセス
- 希望の試験会場を探す
- 希望の試験日程を探す
- 希望の試験時間を選んでクリック
- ショッピングカートにて試験費用を購入
- 購入手続きに進む
- 全日本SEO協会の会員登録を行う(無料)
- 会員手続き後、試験費用の購入手続きへ進む
- 銀行振込・クレジット決済を選択
- 購入後、試験枠が確定する
ウェブマスター検定1級を申し込む際は、全日本SEO協会の公式サイトの会員登録手続きが必要です。ウェブマスター検定1級だけではなく、そのほかの検定でも会員情報が必要になるため、この機会に登録しておきましょう。
そもそもウェブマスター検定とは?
ウェブマスター検定は、Webサイト運営や集客に必要な幅広いスキルを体系的に学べる資格です。試験の実施や公式教材の発売については、一般社団法人 全日本SEO協会が取りまとめています。
カリキュラムには、SNS運用・SEO対策・アクセス解析といった内容が含まれ、初心者でも段階を追って学べるように設計されています。
また、4級から1級までのレベル別試験があり、現在のスキルレベルに応じて最適な内容を選べるのが特徴です。資格取得を通じて最新の技術・知識を学べるほか、実務に直結したスキルを身につけられるため、キャリアアップや企業のDX推進にも役立ちます。
ウェブマスター検定の概要は以下の記事で詳しく解説しているため、ぜひ参考にしてください。
ウェブマスター検定1級に関する2つのよくある質問
ウェブマスター検定1級に関するよくある質問は以下の2つです。
- ウェブマスター検定は国家資格なの?
- ウェブマスター検定の過去問はある?
ウェブマスター検定1級についてさまざまな疑問を抱える人は多いでしょう。ここでは、ウェブマスター検定1級に関するよくある質問を回答とともに解説します。
ウェブマスター検定は国家資格なの?
ウェブマスター検定は国家資格ではなく、一般社団法人全日本SEO協会が主催する民間資格です。国家資格ではありませんが、実用性・信頼性は高く、Webサイト運営に必要な幅広いスキルを学べるため、多くの受験者に支持されています。
資格取得後は、SEOやウェブ制作、アクセス解析などの実務に直結した知識を活用でき、キャリアアップや就職活動にも役立つことが特徴です。
ウェブマスター検定の過去問はある?
ウェブマスター検定1級には公式に公開された過去問はありません。しかし、公式問題集には模擬試験問題が収録されており、試験対策に役立ちます。
模擬試験問題は、実際の試験で出題される内容と非常に近いため、出題傾向を把握するのに最適です。過去問がない点を不安に思う人も、公式教材を活用すれば十分に対応できます。
まとめ:ウェブマスター検定1級はWebサイト運営の問題解決能力が身につく!
ウェブマスター検定1級は、Webサイト運営に必要なスキルを総合的に学べる資格で、問題解決能力を向上させたい人に最適です。
取得することで、アクセス解析やコンバージョン率改善・法的リスクの回避・外部企業との契約管理など、実務に直結したスキルを習得できます。また、資格があると転職や案件獲得時にアピールポイントとなり、キャリアアップにも役立ちます。
ただし、地方では試験日程が限られているため、日程に合わせた早めの準備が必要です。
ウェブマスター検定1級を活用し、Webサイト運営に必要なスキルを磨いてビジネスの成果を引き上げましょう。
この記事の要点
ウェブマスター検定とは?
ウェブマスター検定を取るにはいくらかかるの?
ウェブマスター検定はいきなり1級を受けても合格できる?
この記事を書いた人

株式会社Qoox新人社員。金融やインフラの仕事を転々としながらQooxへ入社。ITやデジタルマーケティングについて毎日勉強中。