デジタルマーケティングとWebマーケティングの違いとは
コラム公開日:2024年9月18日 更新日:2024年9月19日
webが普及した現在ではマーケティングにおいて「デジタルマーケティング」や「webマーケティング」という言葉を聞くことが増えてきました。
しかしこの2つの言葉の違いが曖昧なため、理解していない、混合してしまっているという人もいるのではないでしょうか。
「デジタルマーケティングとwebマーケティングって何がちがうの?」
「どんな仕事なの?」
こんな疑問を解決するために、今回は「webマーケティング」と「デジタルマーケティング」の違いについて解説をしていきます。
目次
そもそもマーケティングとは
マーケティングの定義については公益社団法人日本マーケティング協会が2024年に「(マーケティングとは)顧客や社会と共に価値を創造し、その価値を広く浸透させることによって、ステークホルダーとの関係性を醸成し、より豊かで持続可能な社会を実現するための構想でありプロセスである。」と定義しています。
ステークホルダーとは株主、経営者、従業員、顧客、取引先などあらゆる利害関係者のことです。
つまりマーケティングとは、企業や顧客など関わる人すべてと価値の創造を通して関係性を作っていく行為とされているんですね。
デジタルマーケティングやwebマーケティングもどちらもマーケティングの分野を差しており、それぞれ扱う領域が違う物になっています。
デジタルマーケティングとWebマーケティングの違い
デジタルマーケティングは幅広いデジタルテクノロジーの分野に置けるマーケティングのことを差しますが、Webマーケティングはその一部、Webサイトを中心としたマーケティングのことを言います。
もともと2000年代インターネット上のマーケティングといえばSEOやリスティング広告などがメインでした。
そのため「オンラインマーケティング」「Webマーケティング」と呼ばれることが多くそのイメージが強いかもしれませんが、昨今ではオンライン上の様々な施策をすることを「デジタルマーケティング」と呼んでいます。
イメージとしては、マーケティングという大きな枠の中にデジタルマーケティングがあり、さらにその一部にwebマーケティングが含まれるというイメージです。
デジタルマーケティングとは
デジタルマーケティングは、ありとあらゆるデジタルチャネルを活用したマーケティング活動全般のことを言います。
扱う領域はwebマーケティングよりも広くなり、デジタル技術を用いているもの全てに対してのマーケティング活動を差します。
これにはウェブサイト、SNS、モバイルアプリ、デジタルサイネージ、VRやARなどの新しい技術も含まれており、さらにはオンライン上のデータだけでなく、オフラインでのデータを取り込み解析するといった施策もあります。
例えばPOSシステムのデータを取り込み、実店舗での売上や顧客のデータをオンライン上で解析するといったこともデジタルマーケティングと言えるでしょう。
デジタルマーケティングは単なるオンラインでの広告だけでなく、データ分析を駆使してマーケティング活動全体の効率を向上させることも目的とされています。
Webマーケティングとは
Webマーケティングは、デジタルチャネルの中でもWeb上に限定されたマーケティング活動を指しています。
具体的には、SEO(検索エンジン最適化)、リスティング広告、SNSマーケティング、コンテンツマーケティングなどが含まれており、Webサイトへの訪問を促し、最終的に製品やサービスの購入につなげることを目標とします。
マーケティング活動は全てWeb上で行われることになり、効果測定が簡単なことも特徴になります。
デジタルマーケティングの重要性
かつてはオンライン上でのマーケティングといえばSEO対策や、ランディングページ、ネット広告、などWebマーケティングが主流になっていました。
しかし現在ではソーシャルメディアやMAツールの普及などにより、webマーケティングに限らず、幅広い領域をもつデジタルマーケティングの重要性が高まっています。
360iResearch の調査ではデジタルマーケティングソフトウェアの市場規模は2023年に719億4,000万ドル、2030年には1,677億7,000万ドルにもなると予想されています。
この規模の予想が出ていることからも、これからますますデジタルマーケティングは重要になると予想されるでしょう。
デジタルマーケティングの施策
前述したようにデジタルマーケティングはwebマーケティングを内包するマーケティングです。
そのためデジタルマーケティングには多くの施策があり、様々な企業、個人がマーケティングを試みています。
またデジタルマーケティングではユーザー一人ひとりのデータを解析し、「どんな施策が有効だったのか」「どれだけの人が実際にコンバージョンを起こしたのか」がすぐに分かるという特性があり、この特性を活かしてPDCAを回してより効率的にマーケティングをしていくのがデジタルマ—ケティングの特徴です。
ここではそんなデジタルマーケティングの具体的な施策の一部を紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
リスティング広告
リスティング広告(検索連動型広告)は「google」や「yahoo!」などの検索エンジンを利用するユーザーに対して、広告を出稿する施策です。
ユーザーが検索するキーワードに対して出稿するため、狙ったユーザーに広告が届きやすいのも特徴です。
検索エンジンからの集客施策としては、SEO対策も考えられますが、リスティング広告はSEO対策よりも即効性があり、上手くいけば即日検索結果の最上位に表示することも可能です。
SEO対策
SEO対策(検索エンジン最適化)は検索エンジンでユーザーがキーワードを検索したときに、自分のサイトを上位表示させるように最適化する施策です。
検索結果の上位に表示されることでオーガニック検索からの流入数が増えることで、認知度の向上やコンバージョンにつなげます。
またリスティング広告ではクリックされる度に費用が発生しますが、オーガニック検索でのクリックは費用が発生しないため、費用を抑えた集客が期待できる施策です。
ただし効果が現れるまで時間がかかるなどの注意点もあります。
SNS広告
SNS広告は、X(旧Twitter)、Facebook、Instagram、LINEなどのSNSプラットフォーム上に広告を出稿する施策です。
SNSユーザーのアカウント情報をもとにターゲティングが可能なため、年齢や性別などの細かい条件をもとに広告配信ができるようになっています。
またSNSを利用しているユーザーが、自分から検索をしなくても広告を目にする機会があるため、潜在顧客にもアピールすることが可能なのも特徴です。
動画広告
動画広告は動画コンテンツを利用してユーザーに訴求をする広告です。
主に認知を目的に配信されることが多く、YoutubeやInstagram、Tverなど様々な動画配信プラットフォームで利用されています。
また、タクシー広告と呼ばれるタクシー内のモニターに動画広告を配信するような物もあります。
オウンドメディアマーケティング
オウンドメディアとは企業が自社で所有するメディアのことを言います。
つまりオウンドメディアマーケティングとは自社のブログや、webマガジン、公式サイト、X(級Twitter)公式アカウントなどを運用していく施策です。
自社が抱えているメディアで認知を広めたり、見込み顧客に購入を促す内容を発信するなどしていく施策になっており、様々な企業が取り組んでいます。
メールマーケティング
メールマーケティングとは既存の顧客や見込み顧客に対してメールを使ってマーケティングをする施策です。
保有するメーリングリストに対して、キャンペーンや自社の情報を掲載したメールを送る「メールマガジン」、一度サイトを訪問したが離脱したユーザーなどにメールを送る「リターゲティングメール」などがあります。
また最近ではMAツール(マーケティングオートメーションツール)などで自動的にメールを送るということも可能になっています。
オムニチャネルマーケティング
オムニチャネルとは店舗やスマホ、カタログといった商品との接点の違いをユーザーが意識せずに購入、サービスの提供を受けられる状態のことを言います。
例えば「実店舗で見つけた商品が、ネットで検索するとより安く買える」というときに、ネットの店舗でも自社を選んでもらえるようにする、などがオムニチャネルマーケティングの施策といえます。
検索、メール、SNS、テレビといったの様々なチャネルからのアプローチをユーザーに別の元と意識をさせずに体験させることが目的になります。
ここで紹介した施策以外にも、様々な施策がデジタルマーケティングには存在します。
まとめ
デジタルマーケティングとWebマーケティングの違いは、扱っている領域の違いです。
WebマーケティングはWebで完結するマーケティングのことを差しますが、デジタルマーケティングはさらに広い範囲でのマーケティングを言います。
企業や自分の目的によってデジタルマーケティング、webマーケティングは重要性が変わるでしょう。
しかし今後はAIやIoTといった技術がさらに進み、デジタルマーケティングの分野は今よりもさらに拡大していくと思われます。
Webマーケティングだけでなく、デジタルマーケティングの施策についても注目して見ることをおすすめします。
また当サイトで運営するデジマナビはデジタルマーケティングに特化したオンライン学習サービスです。
体系的にデジタルマーケティングについて学ぶことができ、価格も本一冊分となっています。
この記事を読んでデジタルマーケティングに興味が出た人はぜひデジマナビを利用してみてください。
この記事を書いた人
株式会社Qoox新人社員。金融やインフラの仕事を転々としながらQooxへ入社。ITやデジタルマーケティングについて毎日勉強中。